金融検査マニュアルが12月18日に廃止されました

あけましておめでとうございます。
リンクスの加世田です。

本日から仕事始めでございます。
昨年はほとんどアップできなかったブログですが、今年こそは一定のペースで上げていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。

さて、ここ2年ほどリンクスでは金融機関対策をテーマにセミナーを開催してきました。
金融機関を取り巻く環境がここ数年で大きく変化してくること。何がどう変わるのか?どう対策をとるべきなのか?

ここでキーワードとなるのが「金融検査マニュアルの廃止」です。

金融検査マニュアルとは、バブル経済崩壊時に金融機関の破綻が相次いだ頃、金融庁が銀行を監査する際に用いられた指針や指標のようなものです。不良債権を減少させ銀行を健全経営に戻すことを目的として策定されました。

主な内容としては、

企業の業績や担保等の有無に応じて企業を格付け(債務者区分)することで貸倒リスクの対策をすること。

ここでのリスク対策とは格付けが低い貸付は不良債権扱いとして、それに見合う引当金を銀行は計上することです。引当金はもちろん費用となるのでその分銀行の利益は減少します。不良債権を減らそうとした結果、「貸し渋り・貸し剥がし」が問題となったことをおぼえていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?

不良債権処理も一段落した後も、マニュアルは経済状況に合わせて内容を刷新しながら活用され続けてきました。しかし、時代の流れと共に借り手である企業の資金需要は事業資金だけでなく、事業承継やM&A、資産運用など多様化し、マニュアルに則った事業評価が難しくなってきたことなどから廃止が検討されていました。

 

そして、金融検査マニュアルが2019年12月18日に廃止されました。

 

今後は、マニュアルに縛られることなく、各金融機関がそれぞれの経営方針に沿った運営をしていくこととなります。「画一的な事業評価」「担保や保証人への依存」などマニュアルが存在したがゆえの課題が今後すこしづつ解消されていくことになるでしょう。

これからの金融機関は借り手企業の過去の業績だけでなく、将来性や成長可能性を見据えたうえで企業を評価することは間違いありません。経営者の皆様には、金融機関に成長可能性をしっかりとアピールするための材料をきちんと準備しておくことをお勧めします。

 

※「検査マニュアル廃止後の検査監督の進め方・考え方」が公表されました。
金融庁「報道発表資料」